ASPUnivNetに期待すること

文部科学省国際統括官
日本ユネスコ国内委員会事務総長
山脇 良雄
 ユネスコスクール支援大学間ネットワーク(ASPUnivNet)は、2008年の設立以来、我が国が持続可能な開発のための教育(ESD)の推進拠点として位置付けるユネスコスクールの活動を質的に支援する高等教育機関の枠組みとして、文部科学省及び日本ユネスコ国内委員会と連携のもと御活動いただいております。
 我が国のユネスコスクール加盟校数は、2007年末の24校から本年1月現在で800校を超えるまで増加しましたが、このような急激な加盟校数の増加を実現できたのもASPUnivNetによる加盟支援活動に依るところが大きく、心より御礼申し上げます。
 昨年、2014年は2005年から始まった「国連持続可能な開発のための教育の10年(DESD)」の最終年であり、愛知県名古屋市及び岡山市において、「ESDに関するユネスコ世界会議」が開催されました。
 愛知県名古屋市で開催された「閣僚級会合及び全体の取りまとめ会合」では、ESDアジェンダを更に進めるために、全てのステークホルダーに「ESDに関するグローバル・アクション・プログラム」の実施を求める「あいち・なごや宣言」が全会一致で採択されました。
 また、特に岡山市において「ユネスコスクール世界大会」の一環として開催された「第6回ユネスコスクール全国大会」においては、『ESD推進のためのユネスコスクール宣言』(ユネスコスクール岡山宣言)が採択されました。この宣言は日本のユネスコスクールとして、今後、地域の人々等との協働、国内外のユネスコスクールとの交流、ユネスコスクールの全国ネットワークをつくること等を宣言するとともに、学校による更なるESDの推進に向け、ユネスコスクールからの提言をまとめたものです。各ユネスコスクールがこの提言内容を実現していくためには、ASPUnivNetからの支援は欠かせません。2012年8月に策定した「ユネスコスクールガイドライン」にもあるように、ASPUnivNet加盟各大学が有する知的資源をユネスコスクールに御提供いただくことで、各ユネスコスクールの活動内容がより一層充実
し、ユネスコスクール間のネットワークが強化されることを願っております。
 現在(2015年1月末時点)で日本国内の18の大学がASPUnivNetに加盟し、各地域の拠点としてユネスコスクールの活動を支援していただいております。このようなユネスコスクールの活動を支援する高等教育機関のネットワークは世界にも例がなく、世界に誇るべきものです。
 DESDは2014年で終了しましたが、ESDはこれからが新しいスタートです。今後とも、ユネスコスクールの重要なパートナーとして、ユネスコスクールの活動を支援する大学のネットワークがさらに広がり、活動の質の向上と多様性につながることを期待いたします。